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日常、映画、執筆状況からネガティブまでなんでも御座れ。
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どうも、皆さん(^-^)/

さてさて、皆さん。ついに完成しましたよ! 念願のコラボ小説第1弾が!!
かなり大変でしたよ。まず本格的な格闘戦は初めてなので、描写が上手く表現出来なくて。ですから、温かい目で見てやって下さい(^^;

今回勝手にコラボしていただく方は、俊衛門さんです。ではでは、

Please Enjoy

 外は雨が降っていた。
 雨の滴が窓ガラスや壁に叩きつける音を聞きながら李仁古(リー・ジンクー)は正座をして、仏壇の前で目を閉じていた。暗く静かな部屋の中をただ一人で。
 すると、後ろの障子が開き明かり部屋に漏れる。
「李さん。お茶でもいかが?」
 中年の女性が聞くと、李はゆっくりと瞼を開けて立ち上がった。
「お気遣いは有り難いですが、僕はこれで失礼します」
「そう?」
「はい。わざわざ有り難いございました」
 彼は深々と頭を下げて礼を言った。
「いいのよ。また来たければいつでもいらっしゃい。きっと夫も喜ぶわ」
 そう言って女性は仏壇に飾られた遺影を見た。口角を上げて微笑む男。彼女の夫であり、李の師匠でもある。彼は中国拳法を師匠から学び、師匠の下で十年間修行した。しかし、そんな師匠も死んでしまった。彼の目の前で。心臓発作が原因だそうだ。その日から彼は一日たりともあの日の出来事を忘れた事はない。師匠はただ死んだのではない。殺されたのだと。
 その日は他の道場の人と一緒に修行をし、練習試合がされた。もちろん李もそれに参加していた。そして、師匠も。そこにあの男が現れたのだ。
 短い黒髪に無表情で冷たい瞳をした男、俊衛門(としえもん)だ。彼の顔はしっかりと脳裏に焼き付いている。
「では」
 李はもう一度頭を下げる。そして師匠の遺影にも一つ。それから玄関まで行き、立てかけておいた傘を持ってドアを開けた。女性が彼を微笑みながら見送ると、雨が降る中を傘をさして歩いた。腕時計に視線を落とす。
「あと十分……か」
 そう呟きながらある場所に向かった。
 階段を上がり、広い敷地に出ると奥に神社がある。全ての始まりの場所だ。この社殿の裏に練習試合をしたこじんまりとした体育館があるのだ。
 彼は雨が当たらない社殿に移動する。そこで肩から下げていた鞄と腕時計を外して、その場に置いておく。傘も閉じて立てかけておく。
 雨は一行に止む気配はなく、ただ時間だけが過ぎていく。軽い準備運動をしていると、奥の階段から男が傘をさして上がってきた。そう、俊衛門だ。
 彼は表情一つ変えずに参道を歩いてくる。
「やっと来たか」
 そう言うと、俊衛門は彼の殺気を感じたのか十分な距離を取れた位置で立ち止まった。
「何の用だ?」
「決まってるだろ。試合だよ、試合」
 李は不敵な笑みを浮かべながら冷たい雨の中に出る。瞬く間に彼が着ている紺色のカンフースーツが雨で濡れていく。
「師匠を殺したのはお前だ」
 笑みが消え、殺意に満ちた目で俊衛門を睨む。
「今日ここで、お前を倒す!」
 李が動く。
 水溜まりの水が跳ね上がり、泥を四方八方に飛ばしながら彼に向かって駆けた。
 十分な間合いになると、先制パンチを放った。だがそれは蝿を払うように簡単に払われ、彼は払った手を固めて放つ。だが当てはしなかった。当たる寸前で止まっている。
「勝負あったな」
 無表情のままそう言うと、李に背を向けて歩き出した。それを見た李は怒りを爆発させて、再び彼に向かって走った。そして、踏み切りと右足を半円を描くように回して奇襲した。傘が吹き飛ぶ。しかしその瞬間。彼の左足が凄いスピードで李の腹にめり込んだ。そのまま李は空中で右足を伸ばしたまま、横に吹き飛んだ。
 吹き飛んだ先にはコンクリートで固められた壁があり、背中から激突した。それから地面に叩きつけれた。
 俊衛門はゆっくりと近づくと、やはり表情を変えずに李を見下ろす。李は噎せながらも、睨んだ。すると、俊衛門が口を開いた。
「いいだろう。受けて立とう」
 そう言うと、腕を少し捲り軽い準備運動をする。李も立ち上がり、泥がついたカンフースーツを軽く払うと同じく腕を捲った。
 雨が降る中、二人は対峙した。
 お互い構えながら相手の反応を伺う。しかしお互い動かず、ずっと対峙している。
「言っとくが」
 俊衛門が唐突に口を開く。
「俺は殺してない」
 李が動く。
「嘘をつくな!」
 李が右拳を顔面に向けて放つ。だがまんまと挑発に乗せられた李の攻撃は俊衛門には予想通りだった。彼は李の攻撃を左手で外に弾く。その時、ようやく自分の過ちを知るがもう遅かった。彼は空いてる右手を水平に動かし、李のこめかみに叩き込んだ。
 視界がぶれ、一瞬だけふらついたがなんとか持ちこたえた。もう一度構え直し、鼻から吸った息を口から吐き出す。ゆっくりと。
 俊衛門も十分な間をあけてから構え直す。今度は俊衛門からだ。
 間合いを一気につめると左右の拳を連続で放つ。あまりの速さに李は何発か胸に食らいながらも防ぐ。左右から放たれる拳をなんとか防いでいると、俊衛門が放った外からの攻撃を彼は弾いた。チャンスとばかりに左拳を放つ。彼の放った攻撃は見事胸に叩き込まれ、低いうめき声を出して怯んだ隙に反撃に移る。
 左足を軸に半円を描きながら右足を振り上げ、脇腹に打ち込む。しかし、攻撃はそれで終わらず、打ち込んだ右足をさらに高く上げて顔の側面に放った。畳みを叩くような音が響き、俊衛門が後ずさる。
 追うように李が間合いをつめ、右拳を放つ。しかし、俊衛門は内側から絡ませるように腕を掴むと、胸に肘打ち。だがそれに反応した李が左腕を内側に運んで防ぐ。
 俊衛門は腕を戻すと、拳を放つ。それも李は防ぎ、それから彼の肩を掌を使って殴る。彼は肩を抑えながら三歩後退する。
 お互い間合いを取ると、構えを作る。すると、俊衛門が構えながら左に動く。それに合わせて李も左に動き、円を描くようように動いた。少し動いた俊衛門は動きを止める。李も止まる。
 再び雨の音だけが響き、対峙する二人。黒髪が濡れ、先から雫が一つ、二つと落ちていく。雨に打たれながらも、お互い目を離さずじっと相手の出方を伺う。
 先に動いたのは俊衛門だ。足を抜かるんだ地面をえぐり、泥を李に飛ばす。不意を突かれた李は咄嗟に手を顔の前に出してしまった。そこを俊衛門が体に半回転させ、その勢いを生かして右足を伸ばす。李の腹部にめり込むと、体を「く」の字にさせて後ろに吹き飛ぶ。濡れた地面を滑り、木の根元にぶつかってようやく止まった。背中を強打したせいで、一瞬だけ呼吸困難になった。
 李が腹部を抑えていると、追撃がやってきた。右足を振り上げると、勢いよく振り下ろす。それを両手でなんとか防ぎ、右足を大きく回して足払いする。
 足払いされた俊衛門が倒れ込んだ隙を狙って今度は李が座った体勢のまま踵落としをする。しかし俊衛門も李同様、両手で防ぐ。
 防がれた李は立ち上がると間合いを取る為に、勢いつけて体を水平にして右足を上に向かって蹴りあげて跳び上がった直後、体を三六○度回転させる旋子転体三六十○度をやった。
 一方、俊衛門は両足を腹部に寄せて、勢いよく前に伸ばすと同時に頭の横に置いた手を使って跳ね起きる。
 二人とも立ち上がると、すぐに動き出した。
 俊衛門が放った蹴りを李も足を使って防ぎ、また蹴りを放ってきたので同じように防ぐ。すると、今度は逆の足で蹴りを放ってきたので、それは今度は腕で防ぐと、右足を側頭部目掛けて蹴る。彼は上半身だけ後ろに引いてそれを躱す。
 しかし、李の攻撃はこれでは終わらない。
 円を描くように右足を動かすと、途中から右足を軸にし体を捻りながら左足を蹴りあげる。
 回し蹴りを放つが、俊衛門はそれを屈んでやり過ごす。
 またも躱されたが、李は動きを止めずに体を捻って右足で踏み切る。空中で左足のあとを追うように右足を動かす。すると、右足が彼の顔を捉えた。
 顔が右に勢いよく向くが、体も一緒に同じ方向に回転するように動いて威力を半減にされた。
 間を作らせないように李が再び攻撃を仕掛ける。左右の拳を雨のように放つ。俊衛門がそれを防ぐと、八発目の攻撃を外に弾いた。すると、李はそれを利用して体を回転させながら裏拳を放つ。しかし俊衛門に腕を掴まれると、投げられた。
 彼は李を投げるとすぐに体勢を低くして、顔目掛けて足を大きく振る。しかし李が瞬時に体を跳ね起こし、構え直す。
 お互い息を切らしながら、構えていると李が口を開いた。
「さっさと倒されやがれ」
 すると、俊衛門が言い返す。
「悪いがわざと倒れるような人間じゃないんでね」
 そう言うと、少しだけ笑ったように見えた。あくまで見えただけだ。
 俊衛門が動く。素早く間合いをつめて蹴りを放つ。それを防ぐと同時に蹴りを放つと、防がれ再び来た蹴りを鳩尾に打ち込まれる。低いうめき声をあげながらよろめくと、追撃の拳が顔面に打ち込まれた。
 鼻を抑えながら、後退。手には真っ赤な血がついている。李は手で鼻の下を拭うと、動いた。
 フェイントを交えながら攻め立て、時折裏拳や蹴りを放った。しかし彼は冷静に対処しつつ、徐々に立場を変えた。李はいつの間にか押されつつあった。すると、彼は放った拳を内側に捻り上手く腕の間に通って胸を突く。怯んだ隙に首を掴んで引き寄せてから、肘打ちをする。一発食らうが二発目は防ぐが、次は腹部に膝蹴りがめり込む。
 慌てて李が外側から頬に拳を放ち、一緒の隙をついて反対の腕で肘打ちを顔面に。俊衛門の鼻から血が流れ出す。
 後退した俊衛門に素早く蹴り放つ。瞬時に腕を出して防ごうとしたが、蹴りは来ない。そこをためていた蹴りを首筋に打ち込んだ。不意をつかれた彼はもろに食らうと、地面に倒れ込んだ。
 そこを狙って蹴りを振り下ろすが、防がれ逆に急所に蹴りを打ち込まれる。あまりの痛さに李が屈むと、彼は起き上がり、顔面に蹴りを放つ。
 打ち込まれた李は後方一回転して俯せになるように地面に叩きつけれた。
 雨の音がうるさくなってきた。俊衛門は息を切らしながら鼻血を拭った。李を見ると、顔の付近から真っ赤な血が雨によって流れ出していた。
「……死んだか」
 ぽつりとそう呟くと、折れた傘を拾う。ようやく雨の凌ぐと倒れた李に近寄った。屈んで彼を見下ろす。
「最後に言っておこう」
 いつもの無表情で続きを言う。
「お前の師匠は……確かに俺が殺した」
 そう言い残すとその場を去った。
「これで真相を知る者はいないな」
 冷たい雨が降る中、全てが終わった
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戦闘シーンと聞いて飛んで来た(笑
 ぐぁ、そうか!
 例えばひと蹴り食らったあとのリアクションとか、そういうもんも入れると臨場感が増すのか!

 と、勉強になりました!
 と、落ち着いて読んだ三度目です(笑

 く……ぅっ!!><
 もうね、チャットでね、あれだけ激しいエロワード発してた俊衛門さんと、これが同一人物か?! っていうツッコミが先に立ってしまった初回でしたのよ!!><
 俊衛門さん、かっこよすぎるwwwww←何故笑う;

 皆にいぢられ放題な李さんも、うっそ、互角に戦う猛者なのか?! とか……も……ご、ゴメンなさい!!><
 戦闘物語(という言い方があるんだろうか;)がシリアスでテンポよく進んでいてよいだけに、その名前が……名前が……ッッッ!!!

 いや、笑い者にしてるんじゃなくて、ですね(アタフタ;;;
 別人俊衛門&李仁古に脳内変換するのに時間が掛かるほど、作者さんたちが個性的過ぎるのがイカンのですよ!←言い訳;

 急所や打ち込む場所、安易にいっつも似た様な部位ばっかだったりするTo-yaです;
 ホントに細かい部分まで、いっぱい勉強になりましたv

 っていうか、李さん、死んでる!!!!!!!!!((((((( ; ´д`))))))) ガタガタガタ
藤夜 要 2010/03/06(Sat)03:10:55 編集
私のイメージって(苦笑)
すまぬ、すっかり遅れてしまいました。

これまた凄い設定(笑) で、何で自分で死んでんの李さん。別に死ななくていいじゃんって。まああれだ、確かに復讐モノ多いよね。中国って昔から一家皆殺しにされた、とか多かったんだろう。歴史的に。

さて。書き方云々は私が言う事じゃないんですが、ひとつだけ。武侠であるならば「パンチ」とか「スピード」とか、出来るだけ日本語にした方がいいかもね。興が削がれるから。細かいようだけども。
あと、できりゃ私は日本武術にして欲しかったかも(笑) いや、中国武術も好きだけどね。

んでは、執筆御疲れ様です。楽しかったよ。
俊衛門 URL 2010/03/14(Sun)12:43:31 編集
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男性
誕生日:
1989/05/28
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